クレジットカード現金化業者の類型と実質的な換金率

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  • 2016年05月26日
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ネットで「クレジットカード現金化」と検索すれば、多くの現金化業者のサイトが簡単に見つかります。しかし、そのどれもが同じような内容であり、どういった方法で現金化するか、また、取引の際に発生する手数料や実際に利用者が受け取れる金額はいくらかについて詳しく説明をしているサイトもありません。現金化の方法にはどのようなものがあり、実際に利用者の手元に入る金額はいくらになるのでしょうか?

キャッシュバック方式

利用者が現金化業者の販売するキャッシュバック特典付きの商品をクレジットカードで購入し、業者から現金でキャッシュバックを受けるものです。カード決済額に対するキャッシュバック額の割合を「キャッシュバック率」と呼んでいます。

2011年8月にキャッシュバック方式で営業していた現金化業者が摘発されたことにより、この類型の現金化業者は激減しました。しかし、逮捕された業者側の運営方法には問題があったこと、業者と利用者との間に売買契約が存在すれば違法とまではいえないことなどを踏まえ、現在はキャッシュバック方式を採る現金化業者も増えてきています。

現金化の流れ

業者によって若干異なる場合もありますが、利用の際の大まかな流れは下記のようになります。
[1]現金化業者のサイトから申し込み
[2]指定された商品購入用のECサイトで希望金額に近い商品を購入
[3]業者がカード決済を確認後、利用者指定の口座にキャッシュバック
[4]購入した商品が利用者指定の住所に配送される

発生する手数料等

キャッバック方式の現金化を利用する場合に、徴収される可能性のある手数料等は次のようになります。サイト表記のキャッシュバック率が85%以上となっている業者の場合、そこから更に何らかの手数料が差し引かれると考えてください。

【商品送料】無料~1,000円【振込手数料】無料~1,000円

実際の商品送料と振込手数料は合計で1,000円程度で収まります。業者としてはサービス手数料で調整できるので、徴収してもしなくてもあまり差がなく、これらは無料と謳っている場合もあります。

【カード決済手数料】5%~10%

カード決済手数料は、現金化業者がカード会社に支払うものです。決済手数料を客側に転嫁することはカード会社の加盟店規約違反となりますが、現金化業者に限らずよくあることなので、カード会社も明確な証拠(例えば「カード決済手数料」と明記のある領収書など)がなければ、加盟店に対してペナルティを科すことはありません。

【消費税】8%

商品購入時に消費税が発生し、キャッシュバック率の計算には、消費税を除いた金額が利用されます。例えば、商品価格(決済金額)が100,000円(税込)の場合、税抜き価格は92,593円となり、この金額に対して規定の利率でキャッシュバックを行うということです。

【サービス手数料】10%~20%

他社への支払手数料を除いた現金化業者の売上になります。現金化業者はここから、商品の仕入れ・広告費・家賃などの諸経費や、従業員の給与を支払います。

実質キャッシュバック率

上で述べたように、5%~10%の決済手数料は現金化業者からそのままカード会社に支払われます。つまり、95%以上のキャッシュバック率では、サービスを提供すればするほど負債を増やすことになります。そして、営業に要する経費と法人税・住民税・事業税などの税金分を決済金額の10%とすると、業として成り立つキャッシュバック率はMAXで85%といったところです。

ここから業者の利益を差し引いた金額が、実際に利用者にキャッシュバックされる金額になります。良心的な業者であれば、利益分は5%程度であり、悪質といわれる業者であれば20%程度の設定になっています。つまり、実質的なキャッシュバック率は決済金額の65%~75%が相場となっています。

買取方式

利用者がクレジットカードで購入した商品を、現金化業者が買い取ることにより現金化するもので、個人で行う転売行為と基本的には変わりません。古物の買い取りを行う業者は、所轄の公安委員会から古物営業許可を取得する必要があります。これを取得していない買取方式の業者は違法業者です。商品購入額に対する買取額の割合を「換金率」と呼んでいます。

2011年8月にキャッシュバック方式の現金化業者が摘発されたことにより、キャッシュバック方式から買取方式に変更した業者も多く、現在の主流となっています。買取方式の現金化業者は更に「買取型」「買戻型」「斡旋型」の3つに分けられます。

買取型

利用者に第三者の商品を購入させ、それを現金化業者が買い取るものです。新幹線回数券や家電類、ブランド品などの換金性の高い商品を利用者に購入させ、それを現金で買い取ります。業者は利用者から買い取った商品に、業者の利益を乗せて他の第三者に売却します。最近増加傾向にあるAmazonギフト券の買取業者もこの類型です。

現金化の流れ

[1]現金化業者のサイトから申し込み
[2]業者に指定された商品を第三者から購入
[3]業者の店舗に赴くか郵送にて商品を売却(身分証明書の提出が必要)
[4]店頭もしくは振込で売却代金が支払われる

発生する手数料等

買取型の現金化を利用する場合に、徴収される可能性のある手数料等は次のようになります。買取型は、業者に売却する商品によって、利用者が受け取れる金額は大きく異なります。

【商品送料】無料~1,000円×2【振込手数料】無料~1,000円

店舗に赴くことなく現金化する場合、届いた商品を送り返す必要があるため、商品送料は往復分発生します。

【転売差損】15%~35%

利用者の商品購入金額と現金化業者への売却金額の差額による損失です。換金性の高い商品であれば、業者の買取額も高くなり、差損は小さくなります。別途サービス手数料を徴収される場合もあります。

【消費税】8%

業者が消費税を支払う立場であるにもかかわらず、意味のわからない理屈で消費税という名目で買取額を減らす業者もいます。これはそのまま業者の利益となります。100%納税されません。

実質換金率

買取型の業者は、利用者から買い取った商品を第三者に転売することによって利益を上げます。そのため、新品の商品価格(決済金額)と中古品の相場(業者が転売する金額)の差が、そのまま利用者からの買取額に影響します。

新幹線回数券などの換金性の高い商品は、新品と中古品の差額が2~3%に抑えられるものもあり、固定客が多い薄利多売の業者は、80%以上で買い取ってくれる場合もあります。ただし、こういった換金性の高い商品はカード会社がマークしている商品でもあり、カードを利用停止にされるリスクがあります。このリスクを軽減できるブランド品などは、新品と中古品の差額が10%~20%になるため、利用者が受け取れる金額は65%~75%になります。

買戻型

現金化業者と利用者の間で、買戻特約や返品特約を付けた売買契約を結び、業者が売り渡した商品を現金で買い戻すか、利用者が買い受けた商品を返品することによって現金化するものです。WEB経由で利用する場合、業者のECサイトで購入した商品を郵送にて受け取り、再度業者に送り返すという手間が生じます。

現金化の流れ

[1]現金化業者のサイトから申し込み
[2]現金化業者から商品を購入
[3]利用者が購入した商品を業者が現金で買い戻す(または利用者が返品する)
[4]店頭もしくは振込で売却代金が支払われる

発生する手数料等

買戻型の現金化を利用する場合に、徴収される可能性のある手数料等は次のようになります。

【商品送料】無料~1,000円×2【振込手数料】無料~1,000円

店舗に赴くことなく現金化する場合、届いた商品を送り返す必要があるため、商品送料は往復分発生します。

【カード決済手数料】5%~10%

買戻型の業者は、自社で商品を販売するため、カード会社に支払う決済手数料が発生します。決済手数料は利用者負担になります。

【消費税】8%

商品購入時に消費税が発生します。返品による現金化であれば、約定の返金の他に消費税分も返金してくれといってみましょう。多分返金してくれません。

【サービス手数料】10%~20%

営業にかかる諸経費や税金、業者の利益分です。

実質換金率

買戻型の仕組みはキャッシュバック方式とほぼ同じで、送られてきた商品を返送する必要があるか否かの違いがあるだけです。実質的な換金率もキャッシュバック方式と同様に、決済金額から決済手数料の5%~10%、諸経費と税金分の10%、業者利益分の10%~20%を差し引いた65%~75%が相場となっています。

斡旋型

集客専門の斡旋業者が利用者から現金化の依頼を受け、販売業者と買取業者を紹介するものです。これらの業者はそれぞれ別法人であり、形式的には関連がないように装っていますが、大元の出資者(金主)は同じであり、実質的には同一業者といえます。販売業者が利用者に販売した商品を買取業者が回収し、そのまま販売業者に戻すことによって、同じ商品を使いまわせるといったメリットもあります。

現金化の流れ

[1]集客専門の斡旋業者に申し込み
[2]業者に紹介された販売業者から商品を購入
[3]業者に紹介された買取業者に商品を売却
[4]買取業者から店頭もしくは振込で売却代金が支払われる

発生する手数料等

斡旋型の現金化を利用する場合に、徴収される可能性のある手数料等は次のようになります。商品購入額と売却額の差損に加え、斡旋業者に仲介手数料が発生する場合があります。

【商品送料】無料~1,000円×2【振込手数料】無料~1,000円

販売業者から届いた商品を買取業者に送る必要があるため、商品送料は往復分発生します。

【カード決済手数料】5%~10%

カード決済手数料は、現金化業者がカード会社に支払う実費です。販売業者から商品を購入する際に発生します。

【消費税】8%

販売業者から商品を購入する際に消費税が発生します。

【転売差損】10%~15%

販売業者からの商品購入額と買取業者への売却額の差損です。これらの業者は実質的には同一業者であり、商品の仕入れに要する費用は発生しないため、利用者の差損はそのまま現金化業者の利益となります。

【仲介手数料】無料~10%

斡旋業者に支払う仲介手数料です。販売業者や買取業者から紹介手数料を得られるため、仲介手数料を無料とする場合もあります。

実質換金率

斡旋型の現金化は、形式的には3社ないし4社(販売業者と買取業者の間に卸業者を介在させる場合もあります。)が介在する仕組みとなっていますが、実質的には同一業者によって運営されています。そのため、商品の販売額と買取額、また仲介手数料は、業者が設定する利益率に合わせて自由に設定できます。

斡旋型の業者は、一社でできる業務をあえて別法人に分けて行っているため、他の現金化業者より運営コストが高くつきます。その分、換金率は他の類型の業者よりも低めに設定されています。「買取業者と販売業者を紹介する」という業者の場合、どの段階でどのような費用が発生するかはともかく、最終的に利用者が受け取れる金額は70%以下になることがほとんどです。

携帯キャリア決済現金化

携帯電話会社(キャリア)が提供する後払いの決済サービスを利用した買取型の現金化です。キャリア決済は携帯電話を契約していれば利用できるため、クレジットカードを所有していなかったり、ショッピング枠にも空きがないような方に利用されています。1件あたりの利用額はクレジットカード現金化に比べれば少額で、大した元手がなくとも開業できるため、この類型の業者は増加傾向にあります。

携帯キャリア決済とは?

携帯キャリア決済とは、携帯電話会社(キャリア)が提供する決済サービスです。NTTドコモは「ドコモケータイ払い」KDDIは「auかんたん決済」SoftBankは「ソフトバンクまとめて支払い」という名称でサービスを提供しており、いずれも携帯電話の契約者であれば、別途申し込みを行うことなく利用できます。キャリア決済利用分の支払いは、月々の携帯料金とまとめて請求されます。

携帯キャリア決済の利用限度額

キャリア決済サービスの月額の利用限度額をまとめました。各社とも、利用者の年齢と契約期間によって利用限度額が異なります。

▼ドコモケータイ払い

【19歳まで】10,000円
【20歳以上】1~3ヶ月目:10,000円、4~24ヶ月目:30,000円、25ヶ月目以降:50,000円
※月数は契約期間。
※利用状況により最大100,000円/月まで増額される場合あり。

▼auかんたん決済

【12歳まで】1,500円
【13~19歳まで】10,000円
【20歳以上】10,000円~100,000円
※個人の利用状況などにより利用限度額が変動。

▼ソフトバンクまとめて支払い

【満12歳未満】2,000円
【満20歳未満】3か月以内:5,000円、3ヶ月超:最大20,000円
【満20歳以上】3か月以内:5,000円、3ヶ月超:最大100,000円
※月数は契約期間。
※個人の利用状況などにより利用限度額が変動。

現金化の流れ

[1]現金化業者のサイトから申し込み
[2]キャリア決済を利用して、業者に指定された商品を第三者から購入
[3]業者の店舗に赴くか郵送にて商品を売却(身分証明書の提出が必要)
[4]店頭もしくは振込で売却代金が支払われる

発生する手数料等

携帯キャリア決済現金化を利用する場合に、徴収される可能性のある手数料等は次のようになります。基本的には買取型の現金化と同じですが、換金率(買取額)は低めに設定されています。

【商品送料】無料~1,000円×2【振込手数料】無料~1,000円

業者に購入を指定される商品は、ほぼ間違いなくAmazonギフト券(Eメールタイプ)です。商品の受け渡しはメールでできるため、基本的に商品送料はかかりません。

【転売差損】20%~40%

利用者の商品購入金額と現金化業者への売却金額の差額による損失です。携帯キャリア決済現金化はクレジットカード現金化より、買取額が低い傾向があるので、差損も大きくなります。別途サービス手数料を徴収される場合もあります。

【消費税】10%~15%

消費税は消費する側(購入者)が支払います。利用者は商品を売る側のため、消費税を支払う必要はありません。売買する商品がAmazonギフト券などの金券類の場合はそもそも非課税です。

実質換金率

携帯キャリア決済現金化の業者は、買取型と同じく、利用者から買い取った商品を第三者に転売することによって利益を上げます。キャリア決済で購入可能な商品のうち、最も換金性が高く取り扱いが容易なのがAmazonギフト券であり、ほぼ全ての業者はこれを利用しています。

キャリア決済を現金化しようとする利用者は、キャッシング枠・ショッピング枠ともに限度に達しているような状況であることが多く、業者は利用者の足元を見て換金率を低く設定している傾向があります。利用者が実際に受け取れる金額は業者によって大きく異なり、決済金額の60%~85%程度となっています。

まとめ

現金化業者の類型は、キャッシュバック方式と買取方式の2つに大別できます。さらに買取方式は、買取型・買戻型・斡旋型の3つに分かれます。多くの業者は「90%以上で現金化!」などとウェブサイトに記載していますが、そこから諸々の手数料や諸費税などが差し引かれることになります。

実質的な換金率は業者よって大きく異なるということはなく、相場はカード決済金額の70%~80%程度で、決済金額が高くなれば換金率も多少は高くなります。これは業者間の暗黙のルールのようなもので、飛びぬけて高い換金率の業者もいなければ、飛びぬけて低い換金率の業者も最近はいません(昔は結構いましたが)。ある程度の規模で事業を行っていれば必要経費はそれなりに発生しますし、税金も納めなければなりません。85%以上の換金率で対応することは物理的に困難なのです。

ある現金化業者がまともか否かは、問い合わせをした時点で「最終的に利用者の手元に入る金額がいくらになるのか」を正直に説明してくれるか否かで判断できます。詐欺まがいの業者は、利用者がカード決済を行い、もはや引き返せない段階にならなければ、実際の手数料について説明しません。

こういった業者は、利用者に気に入られ、また利用してもらおうという考えはなく、1回限りの取引で大きな利益を確保しようとします。そのため、振り込みの段階で大幅に手数料を差っ引かれるだけにとどまらず、個人情報をヤミ金に売られるなどの弊害が発生する可能性もあります。問い合わせの段階でも85%以上の換金率で対応するなどと言い張る業者には十分注意して下さい。

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